書き物

頼 春水「題張道士山居」

紙本縦六二×横二九㎝
以下の翻刻・訓読・現代語訳・コメントは村井道明氏のご教示による。

撮影:四国大学 / 分類:20230909-J65

盤石垂蘿只是家 回頭猶看五枝花
松間寂寂無烟火 應服朝來一片霞
頼惟完書

訓読

秦系「題張道士山居」(張道士の山居に題す)
盤石の蘿を垂る、ただこれぞ家。
頭を回らしてなお看る五枝の花。
松間に寂々として烟火無く、まさに服すべし、朝来の一片の霞を。

現代語訳

ごつごつした岩と、そこから垂れ下がる蔓草が、そのまま住まいになっている。
ふと振り返ると、さっきまで眺めていた五本の花の枝が、まだ目に残っている。
松の木立のあいだからは、ひっそりとして、炊事の煙ひとつ立ちのぼらない。
きっと今朝は、朝焼けの雲を一片、そのまま食事の代わりにしたのだろう。

コメント

秦系。姓は秦、名を系と書く。中唐期の詩人。字は公緒。号は東海釣客。

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