書き物

近藤香村 四君子図に賛

紙本
以下の翻刻・訓読・語注・コメントは村井道明氏のご教示による

撮影:四国大学 / 分類:20231210-A60

(左)
雪後尋梅。霜前訪菊。
雨隙護蘭。風外醉竹。
固野客之閑情實文人之深趣。
時在癸丑秋日寫於空陳山房。香邨山人。

訓読

雪の後に梅を尋ね、霜の前に菊を訪ひ、雨の際に蘭を護り、風の外に竹を聴く。固より野客の閑情にして、実に文人の深趣なり。
ときは癸丑の年の秋の日、空陳山房においてこれを書き記す。香邨山人。

語注

【癸丑】大正二年(一九一三)。

コメント

蘭・菊・梅・竹の四種類の植物を、気品の高いことを君子にみたてて「四君子」(しくんし)と呼ぶ。中国および日本における画題の一つ。

近藤香村(こんどう こうそん)。名は利五郎。号は香村。画室を百杯庵といった。麻植郡美郷村(現吉野川市)の人。安政四年(一八五七)生まれ。元姓は後藤田。阿波郡市場町香美の近藤貞平の養子となる。初め長崎に行き、南画を学んだ。のち家業の農事・藍商に携わった。昭和九年(一九三四)一月一二日没、年七八。

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