桜
短冊のその大鷹を手にすゑて
さくら狩行春のみや人 雲多楼
廓花
吉原はよしのよりまたうへさくら
はなかんさしも人目千本 雲多楼
紅葉
腸をたつてふ猿のさけふころ
千しほに山のそまる紅葉ゝ 鼻垂
語注・気付き
3-39-4 短冊のその大鷹を手にすゑて/さくら狩行春のみや人
*狂歌短冊3-33-6とよく似た歌 二句目「大鷹小たか」と作る。
3-39-6 腸をたつてふ猿のさけふころ/千しほに山のそまる紅葉ゝ
*腸をたつてふ 古来猿の啼声は悲壮で「はらわたを断つと言われる」。秀逸。
*紅葉ゝ もみじば と読む。
◯国書データベース「狂歌画像作者部類」の61ページに春足の肖像画とともに3-39-6の狂歌掲載。
国書データベース
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