紙本扇面
以下の翻刻・訓読・現代語訳は村井道明氏のご教示による。

生年不満百 常懷千歳憂
晝短苦夜長 何不秉燭遊
爲樂當及時 何能待來茲
愚者愛惜費 但爲後世嗤
仙人王子喬 難可與等期
栗山
訓読
古詩十九首之十五
「生年不満百」(生年 百に満たず)
生年百に満たざるに、
常に千載の憂いを懐く。
昼は短くして夜の長きに苦しむ。
何ぞ燭を秉(と)りて遊ばざる。
楽しみを為すは当に時に及ぶべし。
何ぞ能く来茲を待たん。
愚者は費を愛惜して、
但だ後世の嗤(わらい)いと為るのみ。
仙人 王子喬。
与(とも)に期を等しうすべきこと難し。
現代語訳
人の寿命など百年にも満たないのに、いつも千年先まで心配して生きている。
昼の時間は短く、夜が長くて気がめいるのだから、どうして灯りをともしながら出かけて楽しもうとしないのか。
楽しもうと思うなら、その時その時に楽しむべきで、どうして先の時代や先の機会が来るのを待っていられようか。
愚かな者はお金を使うのを惜しんでばかりいるが、結局は後の世の笑いものになるだけだ。
仙人になったという王子喬のような特別な人と、自分を同じように考えて比べることなどできはしないのだ。


コメント