花
はな守に一枝得んと侘つゝも
七重のひさを折る八重桜 山鳥
真白にそ梢につもる色ありて
ミゆきふりにしみよしのゝ花 昌三
花
はなのもとかへろといはぬはつなれや
茶やの玉子もゆてゝこそうれ 花人
月
ひな歌のあらすはなにとよミなまし
かほちや畑の秋の夜の月 千則
花
盛には透間も見えて木の本も
しはしハ花の雪くれの空 巌
花
吉野山いまを盛とさきくさ(せ?)の
ミつ葉四つ葉も花にかくれて 巌
花
した臥を茲手(?)もせんと咲花の
宿しるしとも見つる短冊 千鳥
家桜下臥に宿かりぬれと
ものたに言ぬはなのあしらひ 琴足
花
胡蝶とも心化しけむ魂と
花にと?りて?ふ木のもと 文敉
山の端の雪と見る間も遠かたは
かすミにきゆる花の白妙 影住
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